2014/10/06

機械式時計 緩急針の調整

あれからしばらくの間、自分で組んだ機械式時計R.E.Teixeira(という名前を付けた)を実際に使ってみたわけだが、、、、

なぜか時計が遅れがちになっている。
組んだ当初は1日5秒の進みだったのに、今は8-10秒の遅れになっている。

なぜか。

たぶん、原因はこんなことだろう。
組んだ当初は機械部分だけで、ベルトを着けてなかったので、水平に置いてた。が、現在は腕に付けて使ったり時計スタンドなどに置いたりしてるので、垂直置きという場面が多くなっている。

このままだと一週間で1分遅れてしまう計算になるな。
時計ってちょっと進みがちに調整するのが慣例のようだ。
(汽車におくれないようにだね)

できれば、この時計ももうすこし進む方向に調整したい。
というわけで、今回は、玄人筋から「素人は絶対にいじるな」といわれる緩急針をあえていじってみようと思う。

いじるなと言われると余計に、、、エリザベスカラーでも付けておきたい。

とはいってもどの程度緩急針を動かせばいいのかまったくわからない。緩急を計る機材もないので、、、何回か試行錯誤する方向でやってみたいと思う。

進めるのだから+に緩急針を動かせばいいのだろうが、まずは1目盛りだけやってみよう。これで試してみて、進みすぎたら少し戻す。こうしたことを繰り返せばいつかは正解(の近似値)に到達する。

これはいわゆるブリコラージュによるモデルである。
たぶん、150年前はこんな感じで調整したのだろう。



 怖いので全てのゼンマイがほどけてからいじることにした。ケースバックを開けて、緩急針をつまようじで動かす。ドキドキ。
つまようじだと傷をつけることもあるまい。

動かした後は再びケースバックを閉じて、ゼンマイを巻く。

実際の使用状況に合わせるため、昼は身につけ、夜は時計スタンドにセットする。

果たして、、、

2日経過後の緩急は+14秒であった。少々進みすぎだろう。

よって、気持ち戻してみて、調整は終了ということにしよう。