これで今回の工作:機械式時計が完成した。
けっこう上品なものに仕上がった。そして、時計としても普通に使えるようだ。
5月の終わりからはじめて8月のはじめに完成したので、だいたい2か月半くらいかかったことになる。
今回は、先人のほむっぺや書籍を参考に、機械式腕時計のパーツを入手して、自分で組み上げるというのをやってみた。時計ベルトについては革を購入し、自作してみた。
秒針を折ったり、使えない工具を買ってしまったりと、いろいろ失敗しけど、最終的には普通にドレスウオッチとして使えるものができた。この場合、普通に使える、ということは、成功した、ということだろう。
意匠面では、オレなりに「懐中時計のムーブメントを使用した大型の腕時計=概念としてのIWCポルトギーゼ的なるもの」を追求したつもりであり、なかなか雰囲気のあるものができたのではないか?と思う。まあ、自画自賛である。
この場合、IWCポルトギーゼをフルコピーしても、それはポルトギーゼの偽物でしかない。よって、そこに再解釈が介在しないといけないのだろう。
秒針が9時位置にあるが、これはそもそも手巻きのポルトギーゼとは違う。いかにも懐中時計ムーブメントの流用感あふれるものだろう。(懐中時計のように竜頭を上にしてみるとわかるが、これが懐中時計の6時位置になります)
この時計には夜光機能はない。銀色の針がわずかな光に反射して見える程度で、暗闇では役に立たない。
知らない人がじっくり見ると、文字盤にはメーカー名も、モデル名も、SWISS MADE などの文字も書いてないので、その正体は不明な時計、、、ということだ。
今回、やりのこしたこととして、文字盤に細工する、というものがある。
たとえばクロマテックなどの技法で印字できないことはないんじゃないかとは思うが、、、、怖くてやっていない。
では、弊社恒例の命名と行こう。
ポルトギーゼの発注者 Rodrigues と Teixeira の二人に敬意を表して、 R.E.Teixeiraという名前にしようと思う。もちろん、F.A.Jonesにもかけてある。
この場合のEは接続詞のandである。(どうでもいい)
※ロドリゲスとテイシェイラがどんな人かは知りませんが、オレの脳内では吉田戦車えがくマリオとルイージのイメージ
R.E.Teixeira
【わかったこと】
・時計をパーツで購入して組み上げること自体は案外簡単なのでやってみたらいい
・ただしオーバーホールの技倆習得は相当難しそうだ
・先人の広大な領域からまだ抜け出せていないのだ
・だいたい3か月くらいは確実に楽しめる
・失敗しても代わりのパーツは調達できるのでなんとかなる
・革工作の技術が使える
・クロコダイルのベルトは実費1500円くらいでできる
・将来、もっと雰囲気のある文字盤が手には入ったら交換してみるかもしれない
・いつか文字盤に文字を入れることをしてみたい