2013/07/15
MQBについて調べてみた(3)
日本における自動車関連メディアでの論調は、
MQBには好意的なものばかりだ。
むしろ崇め奉っている感がある。提灯記事の趣もないとはいえない。
(集団ヒステリーかとも思ってしまう、、、自制してほしい)
光あるところに影があるのは世の常だ。
http://www.nandemo-america.com/mobile/?p=23325
たとえば上記リンクにあるように、大規模リコールともなれば
生産数がやたら多いために諸刃の剣となり、経営を一気に圧迫するだろう。
そのため、MQBのモジュールは非常に気を遣って設計されなければならない。
また、衝突安全基準などが飛躍的に厳しくなれば、
現在のMQBは無用の長物となる。
もちろん、技術的連続性のない画期的なパワートレインなどには
対応できない。(やはり後方給気がよかったとか)
このため、MQBはある程度の冗長性をもち、
改良可能性をもっていることが必要だろう。
それが「積み木式」であり、改良が必要な部分だけ
さしかえできる構造になっているのかもしれない。
すくなくとも、MQBの開発費が回収されるまで
VWはこれをやめることはできない。
VWはMQBと運命を共にするということだろう。
しかし、彼らのことだからMQBの次の手も
実はもう構想が終わっているかもしれない。
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長々と書いてきたが、導き出される結論としては、
MQBは他社よりも安く大量にクルマを売るための手段である、
ということだ。
単一プラットフォームで大量にクルマを作るという発想は
基本的にはかぶと虫(ケーファー)と同じ地平線上にある。
そこには有利な点もあり、危険もまた存在する。
現に、ケーファー時代は、後継の開発に長い間苦闘し、
実際に経営が傾きかけたこともあった。
ゴルフの開発成功でそれは解消したが、、、
またそれが繰り返されないとは言い切れない。
まあ、それは消費者であるオレが心配することではないかな。
ますますVWは、どの車種に乗っても同じ運転感覚、そして装備、乗り味、
ということになるかもしれない。