それがアルバム
If I should fall from grace with godの、
同じタイトルの短い曲だった。
邦題は「墜ちた天使」というものだったが
訳すならば「神の恩寵を失ったとき」などとすべきであろう。
これを聞いたおかげで、いままでのニューウェーブや
友人から貸してもらってよく聞いていたムーンライダーズも
その瞬間、すっぽり心から抜け落ちてしまった。
(本当にそれから数年はムーンライダーズを聞くことはなかった)
今聞くべきはこれだ!と思ったのはいいが、
その時点で解ったのは 画面のスミに表示された
The Poguesというちっちゃな文字のみ。
とりあえずそれだけは記憶した。
床に入る。
が、気になって眠れない。
当時はインターネットのような便利なものはなく、
調べる方法がない。輸入レコード屋にいくしかない。
でも今は深夜。ああ、、、
まんじりとせずに朝を迎え、ディスクノートという
レコード屋に向かったのだ。
そこでは開店時間と同時に、The Poguesの
If I should fall from grace with godを買うことが出来た。
(その店にはレコードも在庫していたが、CDで購入した)
そのとき、店員さんが「これいいんですよねー」と
言っていたのを覚えている。
すぐに家に帰り、聴き始めた。
これだ、、、と思った。
大学は卒論準備中であり、その日はずっと聞き続けることができた。
それからしばらくの間、1日20時間はそのアルバムを
聴いていたのではなかったか。寝ている時以外はすべて。
なんせCDなのでいくらでも聞ける。、、、
と思いきや、当時使っていたmarantz CD-34がエラーを
起こして聞こえなくなるので、CD-34の調子の良い時に
テープに落として、テープで聞きまくっていた。
marantz CD-34はその後、実家の物置に20年間眠っていたあと、
沖縄の方に修理していただき、今でも使っているのだが、
それはまた別の話だ。