2008/05/05

プレシジョンBBとBB30

BB30が世界を席巻しようとしている。

そう、、、Cannondaleが提唱した
オープンソースのボトムブラケット規格だ。
(以前報じたMADONEのはめ込みBBとは違うよ)

http://www.bb30standard.com/

BB30はすでにFSA、SRAM、ZIPP、KONA、
Jamis、TITUSなどのメーカーの支持を受けており、
2009年モデルからの搭載が約束されているのだ。

http://www.bikeradar.com/news/article/sea-otter-2009-bikes-herald-

crank-design-revolution-15943?img=5

BB30の構造はこうだ。

アルミ製のシェルにあらかじめシールドベアリングをはめ込むソケットがあり、
そこにスナップリングとシールドベアリングを圧入したあとで、
外側からスペーサーをはめ込んで固定する。

http://www.fullspeedahead.com/bb30/

そのための専用脱着工具なども用意される。

http://www.fullspeedahead.com/bb30/08_FSA_BB30Info.pdf

利点としてはQファクターの最小化、軽量化、大径ベアリングに
よる剛性強化ができる、ということだ。

、、、、こいつは、クラインのプレシジョンBBと似たコンセプトだ。
ソケットの有無と、固定方法が違うだけだ。

(プレシジョンBBはLoctiteで固定するのだ)

クラインのプレシジョンBBは世界を席巻しなかったが、
きちんと規格化されておらず、また、オープンソースでもなかった。

そもそも、その当時はオープンソースという概念はなかった。

BB30はそれ用のクランクを造ってしまえ!という強引なものであるため、
ベアリング用の窪みを単一規格として設ければいいのだ。

これに対し、プレシジョンBBはそこまではいかず、
既存のクランクシャフトに合わせるためにあのように、
BBの位置に「汎用性」を持たせざるを得なかった。

、、、惜しい。

BB30は過去のフレームとは互換性がまったくない。
(BB30用バイクに、アダプターを介して従来型BBを装着することはできる) 

このことから、オールドクラインとは無縁の存在なのだ。

だが、今後のバイク界を変えるかもしれん、ということで記述しました。